「どうしても習慣にできない」
そんな悩みを抱えている人にこそ、届けたいのが次の習慣化のコツです。
それは、
やる気に頼らず、“バカバカしいほど小さな行動”を毎日続けること。
なぜなら、モチベーションは感情に左右されやすく、
気分や状況によって簡単に揺らぐからです。
「やる気がある日だけ頑張る」やり方では、どんな行動もいずれ苦しくなります。
私は以前、英単語を毎日30個覚えるという目標を立てたことがありました。
最初の数日は勢いで続けられましたが、だんだん疲れてきて、
単語帳を開くことすら面倒になってしまいました。
結局その習慣は3日で終わり。
そんな時に出会ったのが『小さな習慣』という本。
この本で初めて、
“習慣はモチベーションではなく仕組みで作るもの”という視点に気づきました。
そして、「腕立て伏せ1回だけ」「単語帳を開くだけ」といった
“小さすぎて失敗しようがない行動”を毎日続けることが、
やがて大きな変化につながるのだと気づかされました。
だからこそ、こう言い切れます。
続けられないのではなく、「続けにくい設計」だっただけ。
まずは“笑ってしまうくらい小さな一歩”を踏み出そう。
でも、
「そんな小さな行動で本当に変われるの?」
「それだけで続くの?」と思う人もいるかもしれません。
今回は、私が実践して特に効果を感じた“習慣化のコツ”を3つ紹介します。
習慣化を成功させる3つのコツ
コツ①:バカバカしいほど小さくする

習慣化で一番の壁は、「やろう」と思っても最初の一歩が重いことです。
特に仕事や家事で疲れていると、「今日はいいか…」と後回しにしてしまいやすい。
そこで大切なのが、行動のハードルを“無意識に体が動くレベル”まで下げること。
たとえば、
- 英単語を30個覚えるのがしんどい → 「単語帳を開くだけ」にする
- 筋トレが続かない → 「腕立て1回だけ」にする
これくらい“笑ってしまうほど小さな行動”で十分です。
ポイントは、
「どんなに疲れていても、やる気がなくてもできること」を目標にすること。
始めてしまえば自然ともう少しやりたくなることもありますが、
「やる気があるとき」を基準に目標を決めるのは避けましょう。
私の場合、体力づくりのために筋トレやランニングを習慣化しようとしたとき、
「ビッグ3を30回ずつやる」とか「3キロ走る」といった目標ではなく、
「週末の朝はとにかくジムに行く」とだけ決めました。
走るかどうかはその後。
「とりあえずジムで歩くだけでもいい」と考えることで、心理的ハードルが下がり、
気づけば毎週末ジムに行くことが習慣になり、もう1年が経ちました。
実際、朝「歩くだけ」と思ってジムに行って、
気づけば3キロ走っていた、なんてこともよくあります。
人間の脳は、
ある行動を繰り返すことで、やがて無意識でもできるようになる
と科学的にも言われています。
その「無意識状態」に至るまでの道のりを支えるのが、
この本がすすめる
「ばかばかしいほど小さな一歩」を積み重ねるという方法なのです。
コツ②:楽しみ(ご褒美)をセットにする

人は、「これをやれば、ちょっといいことがある」
と思えたとき、自然と行動しやすくなります。
ご褒美には、そんな魔法のような力があります。
実際、頑張ったあとの小さなご褒美には、
「やってよかったな」と感じさせてくれるご褒美特有の満足感があり、
「次もやってみよう」という気持ちにつながっていきます。
私の場合は、ジムで運動した後に飲むプロテインがそのご褒美です。
少しお金をかけて、月10杯まで飲めるプランにしているんですが、
運動後に飲むその一杯がとにかく美味しい。
「今日もよく動けたな」と、ほっとひと息つける大切な時間になっています。
こんなふうに、たとえば「甘いものを一口だけ食べる」「お気に入りの音楽を流す」など、
自分なりの小さなご褒美を用意してみてください。
そのささやかな楽しみが、あなたの習慣をそっと支えてくれるはずです。
コツ③:続けられていると実感すること

どんなに小さな行動でも、「自分は続けられている」と実感できると、
それが次の行動への後押しになります。
これは、ご褒美と同じくらい大きな力を持っています。
ただ何となく続けるのではなく、
ときどき立ち止まって、自分の積み重ねを振り返ってみてください。
「これまで続かなかった自分が、1ヶ月も続けられている」
「忙しい中でも、ちゃんと取り組めている」
そんなふうに、過去の自分の行動が「できている証拠」になると、自信が生まれます。
私の場合、ジムのプロテインを飲むたびに、
残り回数がカウントダウンされるジムのシステムになっていて、
「今月も毎週欠かさず通えているな」と自然に振り返ることができました。
「今月も10回行けそうだ」と数字で見えることが、次へのモチベーションにつながっています。
こうした仕組みがない場合でも、
たとえばジムに行った日はカレンダーに丸をつけるだけでもOK。
視覚的に「続いていること」が確認できると、行動は定着しやすくなります。
大事なのは、続けることそのものだけでなく、
「自分はやれている」と自覚すること。
その実感が、次の一歩を軽くしてくれます。
よくある悩みとその対処法
「それでもやっぱり、続かない気がする…」
習慣化のコツはわかっても、いざやろうとすると不安になる。
そんな声にも、ちゃんと応えておきたいと思います。
Q1:「1回の行動すらサボってしまうことがあります…」
A:それでも大丈夫です。習慣は“連勝”ではなく、“再開力”がカギです。
誰でもサボります。完璧に続けられる人なんていません。
大切なのは、「またやろう」と思ったときに、すぐ戻れるようにしておくこと。
そのためには、行動のハードルをとにかく小さくしておくことが有効です。
今日できなくても、明日1回やればいい。それで十分リズムは戻ります。
また、人は忘れる生き物です。
だからこそ、行動の“きっかけ”を仕込んでおくことも大事です。
たとえば、
- お風呂上がりに水を飲んだら、単語帳を開く
- 休日の朝8:30になったら、ジムに向かう
このように、
行動や決まった時間に紐づけることで、
自然と習慣につながりやすくなります。
Q2:「小さすぎて意味がないように思えてきます」
A:行動そのものよりも、“続けている”ことに意味があります。
行動が小さいと「こんなのでいいのかな?」と不安になるかもしれません。
でも、小さな行動を積み重ねていくことで、無意識に行動できるようになります。
それが行動力や自己肯定感を育ててくれます。
Q3:「ちょうどいいご褒美が浮かびません」
A:ご褒美は、特別なものでなくて大丈夫です。
ちょっと気分が和らぐような、小さな楽しみで十分効果があります。
たとえば、
- 行動後にコーヒーを飲む
- 好きな音楽を一曲だけ聴く
- 小さなスタンプを手帳に押す
ほんの少しでも、
「やってよかった」と感じられる工夫があると、次の一歩がグッと軽くなります。
それを“行動の後”に置いておくだけで、自然とまた動きたくなります。
まとめ:まずは“今日1回だけ”やってみる
習慣が続かないのは、意志が弱いからでも、根性が足りないからでもありません。
ただ、続けにくい設計だっただけです。
「バカバカしいほど小さく始める」
「楽しみをご褒美としてセットにする」
「続けられていることを実感する」
この3つのコツを取り入れれば、
習慣は“頑張って続けるもの”から、“自然に続くもの”へと変わっていきます。
もし今、続けたいことがあるなら、今日から試してみてください。
いえ、「今日だけ1回やってみる」でも大丈夫です。
1回やるだけなら、
どんなに忙しくても、
どんなに気分が乗らなくても、
きっとできます。
そしてその1回が、あなたに「できた」という小さな自信をくれるはずです。
習慣化は、才能ではなく設計。
まずは、“今日1回だけ”やってみましょう。
